2007年12月22日

●CoffeeTripp Vol.38「カリビアンとスパニッシュの新しい融合〜Michel Camilo & Tomatito “Spain”」(2007/12/20)

僕がはじめてミシェルカミロの音楽を聴いたのは大学生の時。
その頃、学内ビッグバンドの凄腕ドラマーの先輩とよく部室で2人で音出ししてたんですが(今思うと15時過ぎぐらいから平気で5〜6時間ぶっ通しでやっていて、その後中華料理屋でメシ食って一杯やって帰る、というのが定番パターンでした)、
その先輩に「これ聴け〜」って渡されたのがミシェルカミロの「On Fire」でした。
ジャケ写真は落ち着いた繊細な雰囲気のカミロが写っているのですが、CDを聴いたときはその演奏の凄さ、そして写真とのギャップ(笑)も相まって、かなり聴きまくった記憶があります。
(あとその先輩とのセッション時にミシェルカミロ周辺の曲からリズムを指定される事が多く、それについていく為にも聴き込まざるを得なかったという・・・)

今回CoffeeTrippでご紹介するのは、2000年に発表された、フラメンコギタリストのトマティートとの共作「Spain」。
僕が考えるミシェルカミロの魅力は、ヨーロッパ的なジャズ〜クラシックの繊細さや耽美的な部分とラテン系の豪快なスタイルが融合されているところだと思うのですが、
このアルバムではその魅力がまさに円熟期を迎えている、という感じがします。
そしてトマティートもトラディショナルなスパニッシュ〜フラメンコスタイルを踏襲しながらも、熱すぎない。ジャズ的なハーモニーやリズムの感覚が絶妙にブレンドされた新世代スタイルのギタリストであり、この2人のコラボレーションが生み出す音は偉大なルーツミュージックを新しい局面に昇華させた、真にオリジナルな雰囲気を放っています。
このクールさは、アストル・ピアソラが旧来のタンゴというジャンルを超えて打ち立てた、あのオリジナルな世界観に通じるものがあると思います。

アルバム内の曲は有名なコリアの「Spain」やラテンスタンダード「Besame Mucho」をはじめ、どれも素晴らしい演奏ですが、
個人的に秀逸と思うのはアルゼンチンのギタリスト、Luis Salinasのペンによる曲。
2人のタンゴの偉人-アニバル・トロイロ(ピアソラが最初に所属したタンゴバンドのリーダーでもある)そしてオラシオ・サルガンに捧げた「Para Troilo Y Salgan」は、
曲のもつルーツミュージックの土臭さと、カミロートマティートの個性が実にいいバランスで共存した傑作だと思います。
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【2007.12.20 Air-play】
1.Spain Intro〜Spain
2.La Vacilona
3.Para Troilo Y Salgán
  〜/MICHEL CAMILO & TOMATITO
4.Rhythm of Nature/RoundTripp
※FM AZUR「CoffeeTripp」毎週 木曜10:00(再放送 土曜 22:00)

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